投稿日:2021年3月29日
主催:NPO法人ウィメンズアイ enjoi 多様性と革新
日時:日本時間 4月11日(日)10:00〜12:00
参加費:無料
参加方法:ZOOM(事前申し込みが必要です。申し込みはクリック)
*ウィメンズアイのFacebookページで、Facebookライブの配信もあります(原語のみ 通訳なし)
言語:日英(zoomのみ同時通訳有)
登壇者
佐藤美代子
岩手県花巻市在住、まんまるママいわて代表、助産師。自分の助産院を立ち上げようとしていた2011年、東日本大震災を機に花巻市で沿岸の被災妊産婦受け入れボランティア事業に奔走。その活動を通じてケアの重要性を再確認し、助産師とママをつなげる産後ケア・産前産後サポート事業を開始。現在3市から委託を受け、活動中。
聞いてください 震災後家族のために、すべてを尽くす女性たちを見てきて、もっと自分を大事にしてほしい、そのきっかけとして産前産後の女性たちから支援をすることが助産師である自分の使命だと感じました。産前産後のケアが、どの地域にいても、当たり前に利用できる社会の仕組み作り、若い女性たちが、自分の性を大事にし、結婚・妊娠・出産・育児・職業選択などを自分の意思を優先できる社会にするための活動をしていきたいです。
神谷未生聞いてください 世界各国で根無し草的に生きてきた自分が初めて、ここでちょっと根を下ろしてみようかなと思った大槌町。自分が、そしてここで結婚して子どもがいる今、町をすこしでも楽しい面白い場所にして行きたい。また、必ず再び津波がくる町で子育てをする身として、近年国内で多発している自然災害を見て、伝承活動への義務感や責任感が芽生えています。震災を知らない自分がやっていいのかという葛藤はあるものの、やり続けるのみだと思っています。
天澤寛子聞いてください 海の近くで子育てしたくてUターンしました。震災当時、妊娠中だったため、身動きがとれず、人の役にたてず何もできなかったという引け目がありました。私はこの気仙沼で生まれ、海で育ち、育てられました。震災でとても恐ろしい海を見たけれど、どうしても海を嫌いにはなれませんでした。恐怖もあるけれど、恵みもあることを知っているからです。そのことを、子ども達にも知ってほしいと思っています。
三浦千草聞いてください JICAの専門家として中米ホンジュラスの自治体支援プロジェクトに携わっていましたが、国内の自治体に関われるポストを探していた時に、被災地での募集が目に留まり、応募したのが気仙沼市でした。そこで経験を積んで戻るはずが、現地の人と結婚し、移住することに。何かしら地方行政と住民参加のまちづくりにかかわる活動をしてきました。自治体の可能性は大きく、現状よりもっとよくなるはず。住民の意見をもっと取り入れ、住民活動を効果的に後押しすることが、自治体の可能性をもっと広げると思うのです。
佐原真紀 聞いてください 放射能についていろいろな情報が氾濫し、何を信じていいのか分からなかった時、一人の母親として、わが子を守る判断材料が欲しいという思いでNPOに参加したのがすべての始まりでした。いろいろなお母さんたちの声を聞く、気軽に相談できるというのが私に求められていたことでした。
市議会議員になりましたが、NPOの頃から変わらず、社会から取り残された人たちを助けたいという気持ちが強い。みんなの目が行きにくいところを拾い上げていきたい。少数派の力になることが、私の役割だと思っています。
詩の朗読
長島楓
福島市出身東京在住。元・朗読サークル「種まきうさぎ」
福島の高校生朗読サークル「種まきうさぎ」の朗読メンバーとして活動を開始したのをきっかけに、全国で福島の現実を伝える 朗読・意見発表などの活動、保養ボランティア、福島へのスタディツアーへの引率、マーシャル諸島の島民との交流、戦争体験者への聞き書き調査や交流などを行った。福島の高校生による朗読活動は、ドキュメンタリー「種まきうさぎーフクシマに向かい合う青春―」として各地で上映された。
ドキュメンタリー「種まきうさぎ」
聞いてください 震災時に起こった人災は決して繰り返されてはいけないことであり、その教訓を伝えることは大切です。詩の朗読では間接的に情景や思いを伝えられるため、震災当時を思い起こすアクションとしてとても適していると思います。詩の朗読活動をする社会活動家として、わたしにしかできないやり方で伝えていきたいと思います。
コメンテーター
ルーシー・ジョーンズ博士
地震学者、カリフォルニア州南部在住。ルーシージョーンズ科学社会センターのチーフサイエンティスト兼創設者。33 年にわたり米地質調査所の研究員を務め、災害リスクと公共サービスについて複数の賞を受賞。1994年に起きたロサンゼルス大地震に際し、当時1歳の赤ちゃんを抱えて解説インタビューに答えた姿が全米に放映されたこともあり、米国では「隣の地震学者」のような存在として良く知られている。
2016年2月に岩手県住田町・陸前高田市でWEが開催したグラスルール・アカデミー東北にゲスト参加。科学者として取り組んできたことだけでなく、母として、女性として、歩んできた彼女の話には、参加した女性たちが共感し、勇気づけられた。
著書『歴史を変えた自然災害 ポンペイから東日本大震災まで』(3月刊行 原書房)
共同主催者
スティール・若希(ジャッキ)博士
リーダー層向けの多様性教育・育成やコンサルティング会社 enjoi 多様性と革新のCEO、政治学者(現在ICU及び上智大学在籍)。カナダ西部バンクーバー出身。オタワ大学で政治思想・比較公共政策の博士号取得。97年に来日し長野県更埴市(現千曲市)の国際交流員を3年間務める。加下院議員インターン、東北大学研究員、東京大学社会科学研究所准教授、名古屋大大学院法学研究科特任准教授などを経て、2020年より現職。在日カナダ商工会議所理事、千曲国際交流協会副理事、FEW Japan共同代表理事、SheEO Canadaエンジェル投資家。一女一男の母。