2018年3月-5月「WEメルマ!」第44号

投稿日:2018年6月10日

2018年3月-5月
特定非営利活動法人ウィメンズアイ WEメルマ! 第44号————————–————————
名刺交換をさせていただいた皆様にお送りしております

 

WEが5周年を迎えます、あっという間です。震災直後に任意団体のRQW(RQ被災地女性支援センター)を始めてからだともう7周年です。
この間、東日本大震災の「被災地」の風景の移り変わりをみてきました。この初夏、ようやく仮設住宅が撤去された小学校のグラウンドで運動会が行われました。雲仙普賢岳噴火から20年の雲仙を訪れたときにまだ工事トラックが走り回っていたことに驚きましたが、ホテルでいきいき働く若者たちが印象的でした。「僕らは物心ついたときの仮設住宅から始まって、家や町がだんだんよくなってきたところしか知らないですから」と。子どもたちの歓声は、町の希望です。

【お知らせ】——————————————————————-

 

◆◆◆ひころマルシェ2018初夏~いっぱい走れる子どもあそび場~今週末開催!◆◆◆
おいしい・楽しい・すこやかなくらしをこの土地で。
緑豊かな南三陸町入谷(いりや)「ひころの里」で、オーガニック志向のマルシェも、6回目となりました。今回はなんと、出店コーナーが50を越えました、嬉しい悲鳴です。趣旨に賛同してくれる仲間も徐々にふえ、今回から主催は町内の若者たちを中心とする「ひころマルシェ実行委員会」となりました。WEは事務局として一緒にマルシェの質をさらに高めていきます。
嬉しいことに、今回、町内からの出店がまた増えました。みなさん、ひころマルシェにふさわしく、添加物のない、地元のいい材料を使った手づくりで体にもやさしいメニューを考えてくださっています。
また、事務局の「ゴミゼロ★チャレンジ」企画に、AMITA(株)様がご協力くださることになりました。ゴミからバイオガスをつくるプラント「南三陸BIO」、山や海のサステナビリティ認証など、南三陸町から循環型社会をつくっていく取り組みの最前線をになっておられます。
当日は、バイオガスプラントのデモンストレーションや、ゴミを資源に生まれ変わらせる分別の知恵など、展示・啓発の活動をおこなってくださいます。実行委員会企画では、町内の蔵に眠っている古道具を蘇らせる古道具市や、地元の竹を使った本格的なあそび場づくりなども。

 

おいしいランチ、いっぱい走れる子どもあそび場、太陽光電源のライブステージなどなど、心も体ものびやかにピクニック気分で1日のんびり楽しめます。当日ボランティア、ご寄付、ご協賛も募集を続けています。

 

眺めるだけで楽しくなるイベントのチラシはこちらでご覧いただけます。
https://womenseye.net/event/2732
ボランティア、ご協賛、ご寄付はこちらから
https://womenseye.net/event/2806

 

イベント出店者などの情報はこちらで更新しています
https://www.facebook.com/umisatokurashinolabo/

 

[日時]2018年6月3日(日) 10:00~15:00
[場所]南三陸町入谷 ひころの里野外(宮城県本吉郡南三陸町入谷字桜沢442)
[主催]ひころマルシェ実行委員会
[事務局]うみさと暮らしのラボ(NPO法人ウィメンズアイ内)
[共催]ひころの里
[協賛]AMITA(株)、飯塚電気商会、及善蒲鉾店、さかい内科・胃腸科クリニック
[後援]南三陸町、(一社)南三陸町観光協会
[協力]入谷公民館、校舎の宿さんさん館、YES工房、(一社)南三陸研修センター

 

◆◆◆WEは5周年を迎えます~メンバー(賛助会員)加入、継続メンバー新年度会費納入のお願い◆◆◆
5月末日でWEの2017年度を終え、6月からの新年度、WEは5周年を迎えます。これから南三陸町の拠点を使って町の女性たち、東北の女性たちと一緒に未来を作る活動を行っていきます。復興支援の時期がだんだん終わり、WEの活動に心を寄せてくださるみなさまの会費、ご寄付が私たちの活動を支えています。
なにとぞ、メンバー(賛助会員)へのご参加をお願い申し上げます。メンバーには、スタッフ交流会等の情報をお届けしております。
詳しくはこちらのページをごらんください。
https://womenseye.net/support

 

◆◆◆速報~7/19(木)夜、3団体合同で、東北の今~現地NPO活動報告会@東京(仮称)開催します◆◆◆
東日本大震災の被災地では、WE以外にも震災後に多くのNPOが立ち上がりました。信頼しあえるNPO同志での連携も進んでいます。今回はWEも常々お世話になっている南三陸町で活動している(一社)さとうみファームさん、女川で活動する(一社)コミュニティスペースうみねこさんとご一緒します。2団体とも、地元のニーズとともに歩みながら、新エネルギッシュに活動しています。WEからは、事務局長の栗林がお話しさせていただく予定です。

 

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【WEニュース短信】

 

◆◆◆バッパノオト 南三陸で教わる うみの暮らし さとの暮らし 創刊しました◆◆◆
「年寄りの話と茄子の花には無駄がねえ」
~この土地の、この海の、めぐみとともに食と暮らしを育んできた長い年月がありました。今、だんだんに忘れられてしまいそうな風土とともにある食の知恵、暮らしのならわしをバッパ=おばあちゃんたちに教わります~
南三陸町と近隣にお住まいの80歳くらいのおばあちゃんたちに、子供のころのこと、お嫁に来た頃の暮らしのことをうかがう「聞き書き」をメインにした小冊子です。イラストや題字、企画、取材など、町内・近隣の若い女性たちといっしょに作り始めました。1部300円でお分けしております。土地のめぐみや人の力を生かした昔の暮らしはどんなものなのか、ご興味ある方はぜひご一読ください。季刊で発行予定です。
お問い合わせは、info@womenseye.net

 

◆◆◆ナリワイ塾ミニ教室◆◆◆
「WEと一緒に 小さなナリワイ塾」は、2017年度、7月に開講して毎月講座と勉強会を開催してきました。今年度の締めくくりとして、4名が「ミニ教室」と呼ばれる方式で、いま考えている小さなナリワイの種のそのまた一端をモニター体験してもらうという発表会を行いました。自然体験、洋服づくり、心のケア、そしてこだわり食品など、モニターのみんなは「へー!」と感心することしきり。
発表した4人も、みんなのフィードバックからあらたな気づきを得られたそうです。少しずつ少しずつ、前に進んでいます。

 

◆◆◆パン・菓子工房oui利用者の共同販売会を開催しました◆◆◆
週末の金・土に直売を行なっている「WEのパン」以外に、工房利用者さんたちが作っている多彩な商品を知ってもらおうと、はじめての「小さなパン・菓子まつり~菓子工房ouiの共同販売会」を行いました。工房前に立てた竹テントにはWEのパンのほか、ひこばえさん、いずみぱんさん、ここむぎさんのパンとお菓子が並び、常連さんのほか遠くからもパンを求めてお客さんたちが集まって来てくださいました。
こうした「シェア工房」はニーズはあるものの運営の方法が難しく(パン・菓子工房ouiもいまだ発展途上です)、立ち上げを検討している方々からのお問い合わせをいただくこともしばしば。今月は、お隣岩手の一関地域おこし協力隊の方々が視察におみえになりました。

 

◆◆◆ストレスのないコミュニケーション講座、3回の連続講座で開催◆◆◆
WE理事の田浦が認定講師をつとめる「コネクション・プラクティス」の手法をつかって、まわりの人とのコミュニケーションを改善し、より良いつながりを深めていくためのレッスンを3回連続講座で開催しました。自分や相手をみつめるヒント、心を落ち着けるテクニックなどを手にした参加者たちはさっそく生活のなかで実践をはじめたそうです。最終回3回目には、嬉しい報告や感想をいただきました。
コネクション・プラクティスについてはこちらをごらんください。http://rasurjapan.com

 

【WEレポート~南三陸町での女性のエンパワーメント(力をつける)事業~】
南三陸町に事務所をかまえて1年と半分。
この間、
・WEがみやぎ県の「宮城県子育て女性就職支援拠点」となり女性たち対象の相談事業を開始(みやぎ県補助事業)
女性たちが真にいきいき活躍するのに欠かせないレジリエンスを身につけられるよう心と体を整える講座(定期的なヨガ講座、ストレスマネイジメント、コミュニケーションスキル講座など)
東北に暮らす女性たちが震災から今日までの日々をどのように歩み、これからの未来をどう描いていくのか。ゲストの話を聞きながら、参加者と一緒に考えていく「トークサロン」
・小さな一歩を仲間たちと踏み出すための「WEと一緒に 小さなナリワイ塾」
などの活動を行って来ました。
とくに、行動が変わればマインドが変わることに着目し、小さなことでも実践してみること、講座やワークショップで終わりではなく本人が動いてみること、仲間ができること、自主的な動きが起こって続いていくこと、を大事にしています。

 

2018年度はこの場所を単なる事務所ではなく、女性たちが学び、情報を得て、つながっていく「エンパワーメント(力をつける)」の拠点として整え、さらに仲間をつないでいこうとしています。
すでに、竹テントを自作する互助会「たけくらぶ」、ひころマルシェ実行委員会などが、拠点を使って活動の幅を広げています。20代~30代前半の女性たちが、自分たちの困りごとをシェアしあうワークショップも自主開催されました。小さなナリワイ塾の有志で、「月3万円ビジネス」の著者に会いにいく計画もしています。

 

楽しく集まる
仲間ができる
仲間ができると
何かが始まる

 

7/6(金)18:30~、南三陸町の拠点でのエンパワーメント事業を中心とした報告会、体験会を開催します。WEの南三陸町・東北での活動に興味をお持ちの方、ぜひこの機会に南三陸町を訪ねてみませんか? プログラム内容は決まり次第発表いたします。さんさん館へのお泊まりのご相談も承ります。

 

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〔3月~5月の活動報告〕
◆宮城・東北 (場所の特記が無いものは南三陸町)
*毎週水、第1、第3日曜日は女性のしごと相談日
*毎週金、土はパン菓子工房ouiでWEのパン販売日
*第1、第3月曜日はヨガ教室、毎週月曜日(不定休)で、刺し子サークルリアンの会@歌津
3/2   金  ナリワイ塾ミニ教室
3/4  日  LAアカデミー参加者報告会@福島
3/8   木  仙台国際女性デーイベント(石本)
3/14 水  LAアカデミー参加者報告会@北上
3/18  日  木工講座中級 南三陸杉のスツール
3/20  火  ストレスのないコミュニケーション講座第1回
3/21  水  パン・菓子工房oui利用者の会
3/24  土  LAアカデミー参加者報告会@花巻
3/31  土  LAアカデミー参加者報告会@陸前高田
4/13  金  LAアカデミー参加者報告会@石巻
4/14  土  トークサロン第1回:ゲスト鎌田千瑛美さん(高校教員)
4/17  火  ストレスのないコミュニケーション講座第2回
5/12  土  パン・菓子工房oui利用者の共同販売日
5/12  土  トークサロン第2回:栗林美知子(WE事務局長)
5/14  月  ストレスのないコミュニケーション講座第3回
ひころマルシェ準備DAY ガーランドづくり
5/15  火  ひころマルシェ説明会、準備DAY
5/17  木  一関地域おこし協力隊工房視察
5/19  土  コミュニケーションスキルアップ講座@気仙沼その1
5/20  日  ひころマルシェ説明会、準備DAY

 

◆東京、その他
3/2  金  JPモルガン報告会(石本、田浦、LAアカデミー参加者3名)
3/5  月  アメリカ大使館イベントスピーカー(石本)
3/11 日  ピースオンアース@日比谷出店
3/15 木  FEW Talk session(石本)
3/24-25 土-日  三陸ワカメまつり
4/22 日  アースデイ東京
5/15  火  WE臨時総会午前中
5/24  木  東京・ワーカーズコレクティブ総会で販売会
5/27  日  埼玉・ピーチムーン祭で販売会

 

〔6月以降の活動予定〕
◆宮城・東北 (場所の特記が無いものは南三陸町)
6/1    金  ひころマルシェ設営日
6/2    土  ひころマルシェ設営日
6/3    日  ひころマルシェ
6/9    土  コミュニケーションスキルアップ講座@気仙沼その2
6/10  日  コミュニケーション力アップ講座@南三陸
6/23  土  コミュニケーションスキルアップ講座@気仙沼その3
6/30  土  ナリワイ塾有志非電化工房視察勉強会
7/7   土  エンパワーメント事業報告&体験会
7/8   日  コミュニケーション力アップ講座@南三陸
7/22  日  コミュニケーション力アップ講座@南三陸

 

◆東京、その他
7/19(木) 3団体合同 活動報告会@東京
7/18(水) 北海道教育大学函館校(石本)
7/24(火) 人権啓発講演会埼玉(石本)
7/31(火) 人権啓発講演会埼玉(石本)

 

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〔編集後記〕
春はあけぼの……よりはむしろ、ワカメ。東京での「三陸ワカメまつり」もだんだん恒例化してきました。5月も終わりに近づき、ワカメの浜の忙しさもひとやま超えたところです。
この春、平成の森仮設のみんなのお茶飲み場「あずまーれ」がお別れ会を行いました。朝一番のワカメの作業を終えたおばあちゃんたちとお茶飲みした場所。ここでたくさんのつながりが生まれました。
一方、4月の終わりには、町のまんなか、災害公営住宅と防集団地の便利な場所に、デイサービスを中心に町の福祉関連のコミュニティが集う「結の里(仮称 ささえあいモール)」が誕生しました。これまでシニアの暮らしを支えてきた町の社会福祉協議会で活躍する女性たち、そして、これから町をつくっていく一員として役にたちたいと願う女性たちみんなの力をあつめて復興の町で暮らす幸せをつくっていこうと、この場所をいかそうと話し合いを続けています。WEもNPOとして、町の未来をつくっていく地元の女性たちと一緒に歩んでいます。
(塩本美紀)