投稿日:2025年3月31日
東日本大震災から14年目の春を迎えました。年月が進む中でだんだんと記憶が薄れ、経験していない世代が増えることで、 “語り継ぐ”ことの大切さを感じます。また、WEの活動拠点である気仙沼・南三陸の近隣にある大船度や日本各地で大規模な山林火災が発生しています。自然災害の甚大化とともに防災意識を常日頃から持ちたいと思います。(千葉)
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Contents
・お知らせ
:::グラスルーツ・アカデミー in 奈良、9月開催
・WEニュース短信
:::プレスリリース配信
::: 東北ろうきん復興支援・社会貢献団体助成金/令和6年度テーマ型募金みやぎチャレンジプロジェクト助成事業のご報告
:::トルコ
:::プログラミング体験講座 in子どもの居場所みらいと
・WEレポート
:::デジカレUP第2期 修了式
:::アメリカの大学生が南三陸・気仙沼を訪問
・女性と女の子の相談窓口
・ゆるりん
・パン・菓子工房oui(ウィ)だより
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:::お知らせ:::
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::: グラスルーツ・アカデミー in 奈良、9月開催
2025年9月20日(土)から23日(火・祝)までの4日間、奈良県明日香村の関西大学セミナーハウスにて「グラスルーツ・アカデミー in 奈良」を開催します。今回のテーマは「うちとそとを繋ぐコミュニケーション ~若者世代と描く公正な地域づくり~」です。このアカデミーでは、初日に、自然の循環や持続可能な暮らしを考慮した公正な地域コミュニティのあり方を、若者世代と地域で活動する女性たちが共に探求します。2日目からの2泊3日は、これまでのアカデミーのように、地域で活動する女性たちのための研修とネットワークの場ですが、今回は全国から集まる予定です。募集期間は2025年4月14日(月)からを予定しており、詳しくは、ウィメンズアイの公式ウェブサイトに随時掲載していきます。
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:::WEニュース短信:::
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:::プレスリリース配信
子育ての現状に寄り添った政策を ~震災復興で見送られてきた子育て支援事業~
「南三陸子育てハッピープロジェクト」では、震災復興の過程で十分に取り組まれてこなかった子育て支援の体制づくりと子育て中の女性たちのエンパワーメントを目的に、地域の女性たちとともに取り組みを進めています。この取り組みの中心となるのが、地域の子育て家庭を支援する「ファミリーサポートセンター」事業の立ち上げ準備です。これまでに子育てのニーズ調査やパイロット事業「あずかりあいっこ」を実施し、地域住民が主体となる支援体制を構築することで、子育て家庭を地域全体で支え合う仕組みをつくることが可能だと考えています。
詳しくは、こちらから。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000141386.html
::: 東北ろうきん復興支援・社会貢献団体助成金/令和6年度テーマ型募金みやぎチャレンジプロジェクト助成事業のご報告
これらの助成金は、南三陸子そだてハッピープロジェクトの事業継続に活用いたします。
・2024年度東北ろうきん復興支援・社会貢献団体助成金に採択いただきました。
この助成金の審査はインタビュー動画を通じて行われ、東北労働金庫様には歌津の事務所や実際の活動拠点である「ゆるりん」に足を運んでいただき、プロジェクトの目的や活動の様子について丁寧にお話を聞いていただきました。特に印象に残ったのは、1月の助成金贈呈式で、採択されたすべての団体がインタビューを通じて担当者からエンパワーされたと話していたことです。審査の枠を超え、活動への共感とサポートの姿勢を感じられたことが、地域で活動する私たちの励みとなりました。
・令和6年度テーマ型募金みやぎチャレンジプロジェクト助成事業に申請し、昨年12月から令和7年2月末まで3か月間の募金活動を行いました。皆さまの温かいご支援のおかげで、目標金額である50万円を無事に達成することができました。心より感謝申し上げます。この募金活動を通じて、町内の事業者さんと直接お話しする機会を持てたことで、町の子育ての現状や課題への理解が深まり、本プロジェクトの取り組みを知っていただく大切な機会となりました。これからの活動にも、このつながりを活かしていきたいと考えています。
(栗林美知子)
:::トルコ
2025年2月25日、代表の石本が、国際協力機構(JICA)の専門家として、トルコ・カフラマンマラシュ県で開催された「トルコ被災地における女性企業家支援セミナー」に登壇しました。この地域は、2023年2月に発生した大地震により甚大な被害を受け、現在も復興に向けた取り組みが続いています。セミナーでは、南三陸町で「たみこの海パック」を立ち上げた阿部民子さんの取り組みを紹介しました。困難な状況下でも女性たちが自ら立ち上がり、地域を支える存在となった実話は、同じように震災を乗り越えようとするトルコの女性たちにとって、日本からの大きな励みとなりました。
セミナー後半では、ウィが主宰するデジタルカレッジUPのメンバーでもある渡邉さやか氏(長野県立大学)がモデレーターを務め、JICAトルコ事務所、ウィメンズアイ、トルコ女性起業家組合、カフラマンマラシュ女性起業家支援センター、そして世界銀行の代表者が集い、パネルディスカッションを行いました。資金調達の難しさや情報・ネットワーク不足といった課題が共有される中、女性同士の連携や、支援機関の協力による伴走の重要性が改めて確認されました。
詳しくは、JICA公式報告「トルコ被災地における女性企業家支援セミナー」をぜひご覧ください。
https://www.jica.go.jp/information/seminar/2024/1564923_52234.html?utm_source=chatgpt.com
(石本めぐみ)
::: プログラミング体験講座 in子どもの居場所みらいと
3月20日(木)、子どもの居場所みらいとで、小中学生を対象にしたプログラミング体験講座を開催しました。講師にITベースこはらぎ荘の管理人である斎藤祐一さんを招き、toio(トイオ)という小さなキューブ型のロボットを自分の思い通りに動かすことにチャレンジ。タブレットベースで簡単にプログラミングができるscratch(スクラッチ)という学習ソフトを使用し、子どもたちもすぐに操作を覚えて黙々と作業を進めていました。
1人2個ずつキューブをプログラムして、しゃくとり虫のような動きを作り出した子、キューブをキャラクターに見立て、物語に合わせて動くようにした子もいました。
今回作った作品は全て子どもたち自身で考えたものであり、創造力の豊かさに驚くばかりです。みらいとの開所中も誰かがプログラミングしたコンテンツで遊ぶ子は多いですが、今回の経験を通して自分で作り出す・生み出す楽しさにつながってほしいと願っています。
(佐藤真凛)
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:::WEレポート:::
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::: デジカレUP第2期 修了式
キャリアにつながるExcel・デジタルスキルを学ぶプログラム「デジタルカレッジUP」第2期は、2024年12月15日から約3ヶ月にわたって開催され、2025年3月23日、ITベース大島アスナロウ荘にて第3回対面講座と修了式を迎えました。
対面講座では、キャリアコンサルタント・データアナリスト、そして受講生の個別サポーターとしても尽力いただいた柴田北斗さんから、「自己認識トレーニング ― 仕事に活かす自分のトリセツ ―」として、自分らしい働き方について学びました。その学びを受けて、“わたしコミット”として「これからやってみたいこと」や「自分らしく働くために意識したいこと」を発表。それぞれの言葉は、この3ヶ月で見つけた“新しい私”を宣言するものでした。
修了証の授与は、受講生同士が手渡しし合う形式で実施。これまでの頑張りを、笑顔と拍手で称え合うあたたかな時間となりました。
今後は、資格取得を目指す人、履歴書・職務経歴書のブラッシュアップ講座に進む人、さらには気仙沼市主催のテレワーカー養成講座に挑戦する人など、それぞれの目標に向かって歩みを進めていきます。この3ヶ月が、次につながる確かな一歩となったのではないでしょうか。(板林恵)
:::アメリカの大学生が南三陸・気仙沼を訪問
――外務省「カケハシ・イノウエプログラム」
2025年3月2日~4日、ロサンゼルスから来日したロヨラ・メリーマウント大学とクレアモント大学連合の学生・教員、日本国際協力センターのメンバー計35名が、南三陸町と気仙沼市を訪問。ウィメンズアイが企画・運営したこのプログラムでは、震災の記憶や復興の道のり、そして地域の人々との出会いを通じ、東北の「今」に触れました。
初日は気仙沼市・大谷海岸を訪れ、NPO法人プロジェクトリアス・市議会議員の三浦友幸さんから、防潮堤建設と地域の砂浜保全のはざまで揺れた住民の対話のプロセスを学びました。「はまなす海洋館」では、学生が「人生で一番おいしかった」と語るほどの心づくしのランチに、感動の声が上がりました。2日目は、学生は地元の家庭に泊まる民泊体験を通じて、地域の暮らしを体感。教員は、ウィメンズアイの案内で、南三陸3.11メモリアルや気仙沼の復興祈念公園、子どもの居場所「みらいと」を訪れ、子どもや大学生ボランティアたちとの温かな交流も生まれました。最終日には、気仙沼市の「みらい造船」を見学。5社が協力し合い、次の100年を見据えて造船技術をつなぐ取り組みに、学生たちは目を輝かせていました。午後はウィメンズアイのワークショップを開催。南三陸所長・栗林と代表・石本が登壇し、災害後のジェンダー課題や地域で声を上げ続ける女性たちの姿を共有しました。ウィメンズアイは、国際交流を通して地域の声を世界へ届け、次世代へ東北の物語を伝えていく活動を続けています。(石本めぐみ)
~南三陸町・登米市・気仙沼圏域にお住まいの方へ~
〈女性と女の子の相談窓口〉
2024年4月から2025年2月までの相談件数は217件となり、昨年度より約45%増加しました。増加の背景としては、?コロナ禍の影響が長引いたことで、経済的な不安や家庭内の悩みが表面化し、相談につながるケースが増えたこと、?相談窓口が4年目を迎え、情報発信を続けてきたことで、より多くの方に知ってもらえたことなどが考えられます。
また、性被害や虐待など、深刻な相談も寄せられており、相談員のスキルアップを進めながら、一人ひとりの状況に合わせた柔軟な対応や、さまざまな悩みに寄り添う支援が求められていると感じています。(栗林美知子)
心に抱えているものを安心できる場で話してみませんか。
専任の女性相談員が応じます。 相談無料です。
●電話相談
ホットダイヤル TEL 080-9256-0035 (相談窓口専用)
通常相談 利用時間 13:00-18:00 (平日のみ。日・祝日除く)
●出張相談(気仙沼市・登米市) ※事前予約制 まずはホットダイヤルまで
●助産師さんによる相談 ※事前予約制 まずはホットダイヤルまで
協力:にじのわ助産院
●生理用品の無料配布
詳しくはこちらのページをご覧ください。メール相談(南三陸町・登米市・気仙沼にお住まいの方)の受付もしています。
https://womenseye.net/joseitojoshi
※この事業は、宮城県から受託して実施しています。
こちらの活動に対してのご寄付は、個人・法人とも寄付金控除等の税制優遇の対象となります。なにとぞ、みなさまの温かいお気持ちをお寄せください。
寄付サイトはこちらです。
https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=20337
宮城県のホームページ「女性支援を行う民間団体について」にも掲載いただいています
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kodomo/zyoseisien-dantai.html
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〈ママと赤ちゃんのサポート ゆるりん〉
今年度「ゆるりん」を利用してくれた親子のうち、この春から保育所などに入園・入所するお子さんを対象に、3月にこれまでの感謝の気持ちを込めて「ありがとうの会」を開催しました。スタッフが考えた南三陸クイズやスライドショーを楽しんだ後、ママと子どものツーショット写真を撮影し、メッセージカードにしてプレゼントしました。
昨年6月の開設から10カ月。ママと赤ちゃんの居場所として、利用促進を図っていけるよう、今後も乳幼児を育てるご家庭への広報を工夫しながら、地域に根付いた場づくりを進めていきたいと考えています。(菅原千秋)
〈パン・菓子工房oui(ウィ)だより〉
ouiでは、1月から工房の直売日を減らし、隔週水曜日に季節合わせたパンをセレクトした[今月のパン便]の通販をはじめました。月ごとに変わるパンを楽しみにリピートしてくださるお客さまが少しずつ増えています。これからも工夫を重ねていきますので、南三陸からのパンを楽しみにしてください。(菅原千秋)
【うみさと工舎 オンラインストア】
通パンことオンラインストアでパンの通販を行なっています。
パンの定期便では、毎月、焼きたてパンを冷凍してお届けします。
通常の「ウィのパンセット」は、お試しパンセット2500円、おまかせパンセット3000円(全て、送料別)
https://umisatokosha.thebase.in/categories/2512064
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〔2月~3月の活動〕
2/2 みんなで作戦会議しゃべりば番外編(南三陸)
2/4 みやぎの女性活躍サポーター研修会in南三陸町(栗林)
2/6 リアンの会
2/7 大正大学2年生防災学習・体験学習(栗林)
2/9 oui出店 awcまんまるマルシェ@PEAR7気仙沼
2/11 WEヨガ
2/17 ママパパサポート集い
2/22-28トルコ出張(石本)
2/25 WEヨガ
3/2- 3/4 対日理解促進交流プログラム「カケハシ・プロジェクト」視察受入(石本・栗林)
3/11 WEヨガ
3/11 東大/トヨタプロジェクト インタビュー(石本)
3/12 リアンの会
3/16 oui出店 みなとdeマルシェ@マリンゲート塩釜
3/18 早稲田大学スタディツアー講師(石本)
3/20 みらいとプログラミング講座
3/22 立教女学院高等学校ツアープログラム座談会(栗林)
3/22 世界人権会議(東大・トヨタプロジェクト)登壇(石本)
3/23 デジカレ修了式
3/24 デジカレ気仙沼市長へのご報告
3/25 WEヨガ
3/22 恵泉女学園OBボランティアプログラムWS(栗林)
3/25-27 春休み見守り学習室
3/26 リアンの会
3/26 南三陸社協評議会出席 (栗林)
これらの活動は、各インスタグラムにて随時発信しています。]
子どもの居場所「みらいと」平日月・水
@miraito_kesennuma
ママと赤ちゃんの居場所「ゆるりん」月2、3回
@womenseye_we
パン・菓子工房oui 水・金・土
@pankashikoubou_oui/
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編集後記
毎年この時期、南三陸を訪問する県外の高校生や大学生たちと出会う機会に恵まれます。防災研究をしている方から、この町のように家庭内で親から子や孫に災害の教訓が伝えられていくことは災害が少ない地域では特に難しいと伺いました。震災当時、まだ小さかった彼女たちには、南三陸での体験が次の災害に備える行動につながることを願っています。そして、私たちもその教訓を未来へとつなげる役割の一端を担っていければと思います。
(栗林美知子)
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